エリザベスドール2-7
まさか…
元の持ち主が現れるとは、想定外だからだ。
イライラした気持ちなり、頭をかくルーク。
担任のニック先生が話しかける。
「迷う事ない。その人形を持ち主に返せばイイだけの話しだろうが」
(頭越しにそう、決め付けられてもなァ…)
ルークはますます…
拒絶反応を見せたくなる気持ちになった。
書類を見ながら迷っているルークに、アースルは頼みかける。
「君が支払った代金は、私の方から返そう。
是非、人形を返してくれたまえ」
「うーん」
ルークはまだ、迷っている。
「何を迷っているんだハリー?」とニック先生。
「…」
「イヤだなんて言うなよ。学校の名誉がかかってるんだからな」
「…」
「おいハリー!」
ルークはしぶしぶ、口を開いた。
だが、口から出たセリフはと言うと…
「すみません。実はあの人形、盗まれてしまったんです」
「何だって!?」
呆然となるアースル。
つづく