エリザベスドール2-4
この夜、ルークは自宅でエリザベスをジミーやディック、タックルに紹介した。
問題の美しい彼女を見せられた3人の反応は…
やはり…
「だろうと思ったぜ」
とまあ、皆がっかり。
ディックが文句言う。
「お前、俺たちをからかっているのか!?」
「僕が?」
「なーんなんだアレ!?」
「人形だけど?」
「んなもん、見りゃあ分かる!」
「そうだよね」
「彼女って人形の事なのかよ!?」
「僕は別に、人間の女の子とは言ってなかったけど…」
「ふざけんじゃねえ!」とディックはルークの頭を拳でゴツン!
これが又、すっごく痛いのだ。
3人は呆れ顔で帰ってしまった。
「ふーん」
ため息付くルーク。
彼女が出来たって口にした事を後悔した。
ルークにとっては恋人は人形のエリザベスの事だし。
皆に見せたって、変な顔をされるだけ。
笑われたし…
ディックはカッカ来ていたし。
ジッとエリザベスを見つめる。
誰が何と言おうと…
僕の恋人は…
この人形なんだ。
ディックたちは暗い夜道を歩きながら会話していた。
話題は勿論、ルークの事についてである。
「呆れたもんだぜ、ルークにはよォ!
僕の恋人だなんてぬかしやがって!」
ディックはまだ、カッカしている。
タックルは苦笑い。
「アイツらしいよ」
「期待していたオレがバカだった、畜生ォ!」
「俺は大体、予想は付いていたよ。どうせアイツの事だ。人形を自分の恋人だ…って言うに決まってるってね」
「アイツの頭ん中の思考が理解出来ないぜ」
「典型的的な、オタクだよ」
「おい、ジミー」
黙って後ろを歩くジミーがディックに返事をした。