官能の城(1)-10
マークスは王からの信頼も熱く、
リチャードを王としての資質を付けるために任されておりましたが、
なにしろリチャードは腕白で好奇心が旺盛なせいか
マークスを常に悩ましておりました。
そんなリチャードはある計画を企てておりました。
それはある日に城を抜け出すことでした、
その計画とは・・近々城の中で王の誕生日を祝う貴族達との華麗な晩餐会と、
その後に催される仮面舞踏会があり、
そのどさくさに紛れて城を抜け出すと言うことでした。
仮面舞踏会は招待されている貴族達が思い思いの衣装と仮面を付けて踊り
歓談して楽しもうというセレモニーなのです。
しかし仮面舞踏会とは、表面上はそういうことなのですが、
実際は性の饗宴なのです、
この時ばかりは、
それぞれの男女が仮面の下に欲望を隠して思い思いの相手を見つけたり、
不倫の相手を捜すというようなことが秘密裏に行われていたのです。
その詳細については別にお話しようと思いますが、
今はリチャードについてお話しすることに致しましょう。