秘密〜それぞれの想い〜-3
「えみちゃんや姫は彼氏いるの?」
「「いません」」
普通に答えたつもりだけど、心臓がドキドキした。
ここで陸先輩に彼氏がいることがバレたら、陸先輩のお母さんに伝わり、そして陸先輩のお母さんと友達の、私のお母さんに伝わる可能性が…!
親に彼氏がいることがバレたら、うまくいく恋もダメになってしまうかも!
それは何としても阻止せねば!!
っという思いから、普通に答えたつもりだけど、逆に力入って、おかしくなかったかな?
(彼氏いないって、ウソついてごめんね篤也(あつや))
私は心の中で篤也に謝った。
「二人ともいないんだ?」
まぁ先輩が言った。
「二人とも可愛いのに、男ってホント見る目ないわね〜。
どこに目ぇつけてんのかしら」
っとみー先輩。
「えみちゃんは今のままで十分だけど、姫はな〜。
もっと可愛くて、もっとスタイルが良ければな〜」
っと陸先輩。
姫っていうのは、陸先輩だけが使う私の呼び名。
私は、その呼び名が好きじゃないのもあり
「陸先輩、それ、ど〜ゆ〜意味ですか?」
怒りを露にして言ってやった。
(どーせ私は可愛くないし、スタイルも悪いですよ!
でも、こんな私でもいいって言ってくれる人いますから!!)
っと心の中で叫んだ。
そして昼休みが終わり、えみと二人で校舎に戻りながら、えみがぽつりと言った。
「陸先輩フリーか…」
「ん?えみ、陸先輩のことまだ好きなの?」
確か、この間諦めるって言ってたような…
「違う、違う!
そうじゃなくて先輩たち!
これからどうなるのかな?って思って」
「ん?」
私が頭にいっぱい『?』を浮かべていると
「まさか、なっちゃん…
気付いてないの…?」
「何のこと?」
「先輩たちの関係!」
「『先輩たちの関係』?」
「やだ!ホントに気付いてないんだ!?
あの三人、三角関係だよ!!」
「・・・・・ハイ?」
私は、えみの突然の発言についていけない…
「まぁ先輩はみー先輩が好きで、みー先輩は陸先輩が好きみたい!」
そう力説する、えみだけど…