由里子と先生4-7
かすかに佐々の汗の匂いが、由里子の鼻くうをくすぐる。
泣き止み、笑顔を覗かせた愛らしい由里子に佐々が言う。
『いつも言ってんじゃん。その顔だよ、その顔。お前のその顔見てるとカワイサの余りいじめたくなるんだよ。』
佐々の声が胸のあたりから直接由里子の耳に届いた。
「先生のバカ…。」
佐々は由里子の頬を両手で包むと、そっと唇にキスをした。
先ほどまでの、ひどい熱に浮かされた佐々の唇は、今では熱が引き、少しひんやりした感触がした
『あー、早く由里子とヤリてーなぁ。』
佐々が由里子の背中に回した手をほどき、グワッと伸びをしながら、大きな声で言った。
由里子はケラケラとお腹を抱えて笑った。
あと卒業まで一年ちょっと…。
まだまだ2人の先は長い。
おわり