由里子と先生4-5
『もっと…。』
『もっと…。』
『もっと…。』
佐々は由里子の口を通じて、グラスの水を全部飲み干した。
『由里子こっちにおいで。』
いつもの優しい佐々の声だ。
由里子は空のグラスを近くのテーブルに置くと、佐々のベットに腰を下ろした。
『由里子、服脱いで。』
「………?!」
突然の佐々の言葉に由里子は絶句した。
由里子は自分の耳を疑ったまま、しばらく動けないでいる。
『ふくを…ぬいで…。』
佐々が由里子に言い含めるように繰り返す。
「だって先生、熱が…。」
佐々はベットに腰掛けた由里子の細い腰を、グイッと抱き寄せながらこう言った。
『お前ねぇ、若い男の部屋に自分から上がりこんでおいて、そのまま帰れると思ってんの?』
由里子は恥ずかしさの余り、赤くなり下を向いてしまう。
もちろん由里子の気持ちからしたら、純粋に佐々が心配だから来ただけで、自分から佐々を誘うなんて考えてもいなかった。
そんな由里子の心の中を見透かすように佐々が続ける。