由里子と先生4-4
佐々はしばらく苦しそうにうなされ、おでこのタオルを右に左に振り落としていたが、やがて静かに寝息を立て始めた。
佐々がようやく落ち着いたのを見届けると、由里子はフッと力が抜けてしまった。
どのくらいの時間がたったのだろうか?
佐々の寝返りの振動で由里子は目覚めた。
佐々のベットに付き添ううちに、そのまま眠ってしまったようだった。
時計を見ると午後1時を少し回っている。
由里子が佐々に飲ませる為の水を、グラスに入れてベットに戻った時だった。
ちょうどその時、佐々が目を開けた。
「先生、気分どお?」
『腹へった…。由里子を喰いたい。』
そう言って笑った。
「もうっ、心配したんだからねっ。」
由里子はそう言って、ちょっと怒ってみせると、水の入ったグラスを持ち上げて見せた。
『お前が口移しで飲ませてよ。』
何だか今日の佐々は甘ったれでカワイイ…。
由里子はそう思って、胸がドキドキした。
グラスの水を口に含み佐々の口元に運ぶと、ゆっくりと佐々の口の中に注いだ。