投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

由里子と先生
【その他 恋愛小説】

由里子と先生の最初へ 由里子と先生 23 由里子と先生 25 由里子と先生の最後へ

由里子と先生4-3

病気の為、少しやつれてはいるが、着ているもののせいもあるのか、佐々は28才には見えず若々しい。



佐々は、授業を抜けてきた由里子をたしなめるような顔をしていて、ちょっと怖い。



『何って…。心配で来ちゃったんだよ。』



由里子は佐々の冷たい反応にフワッと涙が溢れた。


そんな由里子を素通りすると、ジャージのポケットからジャラジャラと鍵の束を取出し、部屋のドアを開けた。



『入れよ。』



「いいの?」



由里子の声が涙のせいでくぐもっている。



『バカ…心配して来た自分の女を、追い返す訳にいかねぇだろが…。』



そう言って佐々は由里子を部屋に入れると、持っていたコンビニ袋を床に落とし、突然両腕で由里子を抱きしめた。



「せ…先生?…んっ?」



いつもとは様子が違う。



由里子は佐々の身体から伝わってくる、異常な熱の発散に動揺を隠せない。



「先生?スゴイ熱だよ!すぐ横にならなきゃ…。」



佐々は『うんうん。』とうなづくばかりで、由里子にもたれかかったまま動かない。



由里子はやっとのことで、佐々の身体を支えながら部屋に入り、ベットに寝かせた。



佐々は高熱の為、顔が上気し、口からはハァハァと熱い息を吐いている。



由里子は慌てて台所に行くと、氷水の用意をし佐々のおでこを冷やした。


由里子と先生の最初へ 由里子と先生 23 由里子と先生 25 由里子と先生の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前