ハニードリッパー2-2
[ 何? ]
二人の体が一番密着した時に私はケイジを抱きしめて問い返した。
[ いや…ミキのヴァージン
どんなヤツが奪ったんだろうって… ]
少しおかしく思えた。
女を抱きながらケイジってそんな事思うんだ。
[ さぁ…ね
ケイジにあげたかったのに… ]
[ 本当か? ]
[ 本当… ]
それから(何だ)と呟いてギシギシと激しく私を揺さぶる。
あぁっ…
あぁっ…
体の中全部から押し出されるように
突き上げられるたびに声が漏れてしまう。
そう…
高校生の時。
まだケイジと近かった頃に私は他の男にヴァージンをあげてしまったのよ。
ケイジがもらってくれなかったから…
神様…
今夜だけでもいいから私を一番いい女にしてください。
はぁっ…はぁっ…
あぁっ…ぁ…っ
激しい揺れの中で私はイッてしまった。
二回目なのに、こうもあっさりと…
こんな素敵な夜は今まで一度もなかった。
しばらくしてケイジも私の中で果てた。
動きを止めて息を弾ませるケイジを
私は長年の恋人か夫婦のようにその髪を撫でて悦びを噛みしめた。
ケイジは幼なじみで初めて愛し合った私にキスをしてくれた。
体の一部はまだ繋がったままである。
[ 素敵だった…
こんないい男になるなら手放すんじゃなかったわ ]
[ 手放したのか? ]
意外な答えに思えた。
[ かも…ね
何で離れちゃったんだろね?…私たち ]
一夜だけでもいいからとそんなつもりが結局、次の日も仕事が終わるとすぐにケイジのライブに出かけて同じベッドで抱かれていたのだった。