憂と聖と過去と未来 epilogue-4
「聖、ちゃんと言ってほしいな」
あたしは涙を手で乱暴に拭いながら言った。
聞きたいもん、聖の言葉。
「あ、ああ、そうだな」
「うんっ」
あたしは笑っていた。
なんだかわくわくする。
「憂、結婚しよう」
「……はいっ」
聖の傷は残ったままだし、過去を思い出すことも度々ある。
でも聖となら、あんなに辛くすれ違った過去を乗り越えて、止まることなく歩き続けられる。
私達は今も、未来へ向かっている。
end