由里子と先生３-6
「はぐっ、はんっ…。」
佐々の強引なキスを受け続け、由里子の口元からは、痛みの為のすすり泣きが漏れはじめた。
由里子の瞳からは、みるみるうちに涙が湧き出てくる。
瞳の淵を決壊した涙は、筋となって頬を伝わった。
「おねが…い、つらい。」
由里子は、先ほどから何度か意識が薄らぐのを感じている。
佐々は、自分の与える痛みを受け入れ、必死に耐える由里子を、この頃愛おしいとさえ思う。
しかし先ほど見た、神木に肩を抱かれた由里子の横顔が脳裏をよぎり、佐々は簡単には由里子を許すことができないでいた。
由里子の頬を伝わった涙が、２人の唾液と混じり、佐々はかすかに塩気を感じた。
佐々の乱暴な行為に、由里子の唇は充血して傷つき、赤いものが滲んでいる。
『どっちがいいか、もう言えるな？』
さっきとは違い、いつもの優しい佐々の声がする。
「…うん。せ、んせい。」
佐々は由里子の答えに満足したように、そっと由里子の前髪をあげ、おでこにキスをした。
そして由里子の唇に滲んだ赤い筋を、舌でそっと絡め取り、手の甲で頬の涙を拭った。
そのあとはいつものように、優しく丁寧な佐々の愛撫が始まった。
由里子は耳元に息をかけられ、反射的に「はんっ。」と甘い声が漏れる。
その行為が続くと、まもなく由里子の身体がくねくねとよじれ始めた。
「ふぅん、あんっ…。」
のけぞり、吐息が漏れる由里子の口は半開きになり、目はすでに宙を泳いでいる。
佐々は由里子ののけぞる細い腰をグイッと抱き寄せながら、執拗に耳を責め続けた。
耳の裏側に唇を這わせ、上下に何度も行き来させる。
耳の輪郭を、淵に沿って尖らせた舌の先でなぞると、由里子の首筋がヒクヒクと小刻みに震えた。
耳たぶを口に含み甘咬みする頃には、決まってせつない声が漏れだす。
「あんっ、せ…んせ…い、きもち…いぃ…。」
耳への愛撫を存分に味わい尽くした時、佐々の唇をさらに先に進めて欲しくなると、由里子の口から無意識のうちに、おねだりの声が漏れる。
「おねがい…、もっとして。」
この言葉を合図に、佐々の唇は由里子の首筋へと移り、そのポイントをとらえた。