投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

……タイッ!?
【学園物 官能小説】

……タイッ!?の最初へ ……タイッ!? 64 ……タイッ!? 66 ……タイッ!?の最後へ

……タイッ!? 第三話「診察しタイッ!?」-7

「あん、はやーい」

 おなかに回された手と膨らみの少ない胸を背中に感じながら、紀夫は来た道を引き返していた。

**――**

 例の公園には先客がいた。今はまだ談笑している程度だが、あと三十分もしないうちに日が沈む。その後はわからない。

「あーあ、人いるし……」

「人いるって、公園だしねえ」

 石段に座りながらペットボトルのジュースを煽る二人。

「せっかくノリチンと……」

 肩にもたれる格好の理恵は人差し指で紀夫の頬をぐりぐりしだす。

「もう、理恵さんてば……」

「だって、テスト中とかノリチン冷たいんだもん」

「冷たいって、ちゃんと勉強教えてあげたでしょ?」

 テスト前の二週間、放課後は常に三人でお勉強会。当然、保健体育の勉強を進める暇もなく、理恵にはやや退屈な日々だった。

「ね、理恵足が痛いの……」

「え、ホントに捻ってたの?」

「うん。バーに引っかかってね、靴下脱いだら痣になってた」

 理恵は赤い紐靴を脱ぎ、暑そうな靴下を捲り始める。

 無駄な毛の一本も無い彼女の右足は健康的に日焼けをしていたが、薄っすら見える痣が痛々しかった。

「ホントだ。保健室に行ったほうが良かったね」

「コレぐらい残らないよ。でも、ジンジンしてくる」

「どうすればいいかな? 冷やす?」

 温くなったペットボトルを当てたところで患部がぬれるだけ。特に腫れが引くわけでもない。

「いたいのいたいのとんでけ〜ってしてよ」

「やだよ……」

「え〜、マネージャーなのにしてくれないの?」

「マネージャでもしないです」

「じゃあ理恵のここ、痛いまんまだ。きっとこの痣ずっとのこっちゃうんだろうなあ。エッチするときとか男の子に哂われちゃってさ、あーあ理恵ってば不幸……」

 腕で顔を隠してバレバレの泣きまねをする理恵に、紀夫はどう対処したものかと頭を捻る。

「じゃあ俺はどうしてあげればいいのさ?」

「んとねえ、足にキスするの……そしたら許してあげる」

 いつの間にか治療から贖罪に変わっていたが、ダダをこねる理恵に敵うはずもなく、またスカートから見える美味しそうな太腿を見てしまったからには、理性のブレーキもオイルが抜けてしまう。


……タイッ!?の最初へ ……タイッ!? 64 ……タイッ!? 66 ……タイッ!?の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前