やっぱすっきゃねん!VJ-16
「佳代。おまえの周りにいるオレ逹はなんだ?棒っ切れか?」
「達也…?」
「オレ逹は仲間じゃないのか? ひとつの目標のために戦っている仲間だろう」
「……」
「ひとりでやってるなんて思うな。みんなでやってるんだ」
達也はそれだけ云うと佳代の傍を去った。残った川畑が顔を向けた。
「みんな、澤田さんが立ち直るの待ってんですよ。だから、必死にプレイするんです」
試合という緊迫感のある場面で、佳代は胸が暖かくなる思いをした。
佳代は最終回のマウンドも任された。その投球内容は前の回と違い、三振ひとつ、内野ゴロ二つという内容だった。
「これなら使えるな…」
永井はピッチングに合格点を与えた。
青葉中のピッチャー5人が、ようやく揃った瞬間だった。
…「やっぱすっきゃねん!VJ」完…