『夏休み』-1
◇
万緑と緑青と.。
風鈴の音はすっきりと。
縁側ですっかり忘却。
したいが…宿題はたっぷり。
◇
夏休みはとうの昔に
なくなっているのに
ボーダーラインだけは覚えていて
末日は意味もなく焦る
◇
隠れる場所もない畦道を
じりじりとあぶられながら歩く
雲頭のスパークと雷鳴
ヤバイヤバイ 急げ急げ
◇
水底のような淡い蒼。
その中で僕らは熱をはらんで戯れた。
タオルケットからのぞくくるぶし。
彼女はサカナになり、僕は溺れていく。
◇