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距離〜佐山から見た視点〜
【青春 恋愛小説】

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距離〜千華からの視点 2〜-1

私は何してたんだろうって思う。


今までの時間が無駄だったとか、そういうんじゃなくて。




自分のことばっか見てたんだと思う。

人のこと言えた立場じゃない。




人の気持ちを無理矢理向けさせようとしても、それが本人の本心から来たものじゃないとダメなんだね。

外堀りから埋めて、その中でどうにかしていこうとしても、ダメだった。



何より本人の気持ちを…剛の気持ちを無視してまで私の欲求のままに無理強いしたから。

あの時、剛の気持ち考えた?

私が剛と付き合いたいって想いの一心だけで周りも見えなくなって、なりふり構わないで。



あの女に取られそうだったから…。



でも、最初から勝負は決まってたのかな。




勝ち負けで考えるのなんて変だけど。



でもきっとそう。

最初から私の入り込む余地なんて無かったんだ。




おまけにちょっと優しいこと言われただけで他の男に靡いて…。


どうにかしてたよ。




でもスッキリした。




フラれるなんて悲しすぎるから、こっちからフッてやったし、真橋とももう切った。



一度独りになって、冷静にならなきゃ。





確かに剛のことはまだ…だけどもういいんだ。


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