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SEXの条件・学級委員長 川崎静奈
【学園物 官能小説】

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SEXの条件・学級委員長 川崎静奈 @-6

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夜中に降った雨が、街中の埃を洗い流したのだろう。

今朝は空気がよく澄んでいる。


いつもと同じ通学路。
いつもと同じ朝の風景。


その爽やかな景色の中で、自分だけがひどく汚れているように感じて、私は自然と猫背になっていた。

下半身にはまだ鈍い痛みが残っている。


のろのろと通学路を歩いていると、後ろからおもいっきりお尻を叩かれた。


「しず!おはようさん!」

振り返らなくてもすぐにわかる大好きなその声に、心臓がぎゅうっと締め付けられる。

昨日の出来事がひどく後ろめたく感じられて、ヤマトの顔をまともに見ることが出来なかった。

「……き…気安くお尻触んないでよ。セクハラだからね」

やっとの思いでいつものような憎まれ口を叩く。

「アホか!お前のケツ触ってもなんもおもんないわ」

「……何よそれ……失礼ね」

「いっつも言うてるけど、俺、お前のこと女やと思てへんもん」


おどけた調子で言われたその言葉に、自分でもハッとするほど心が折れるのを感じた。


『お前なんか女と思てへん』
『アンタなんか男と思ってない』


このセリフは、私たちが会話する時には必ず交わされる決まり文句みたいなもので、気のおけない間柄だからこそ言い合える親愛表現のようなものなのだ。


実際、こんなふうにヤマトとギャーギャー言い合うことが出来る私を「うらやましい」と言う友達も多い。

ヤマトは基本的に私以外の女子にはみんな優しく、平等な接し方しかしない。

だから自分はヤマトにとって特別な存在なのだと優越感を感じていた頃もあった。


でも今日の私は、いつものヤマトの冗談を明るく受け止めることが出来そうになかった。

笑わなければと思うほど胸が苦しくなって、言葉に詰まる。

泣いちゃダメ。
急に泣いたら変だと思われちゃうよ。


いつもみたいに言わなきゃ。


『私だってアンタなんか男と思ってないよ』って。


涙がこぼれ落ちないように、慎重に口を開こうとした時、不意に正面から肩をつかまれた。


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