Wait For You〜Y.Side Part2〜-3
『はい…』
それでも、冷静になるなんて今の僕には出来なくて。
こうして加々美さんに言われるまではただただ落ち込んでは寂しく泣いていたのかもしれない。
『まぁ…口で言えるほど気持ちの整理なんて簡単につかないものよね。とりあえず…体だけは大切にしなさいよ。近いうちに遊びに行くから飲みにでも行きましょ?』
『加々美さん…ありがとう…ございます…』
加々美さんの言葉一つ一つが暖かくて、気遣いされてるのも、元気づけようとしてくれてることも分かって心の深いところにグッと染みる。
きっと今顔を見られたら僕は泣きそうな顔をしてるに違いないだろう。
『…今日は?休み?』
少しの沈黙の後加々美さんが言う。
『え…はい…休みですけど…?』
『じゃ、今から行くから出掛ける準備しときなさいね、また後でっ♪』
そう言って加々美さんは一方的に電話を切る。
『ちょ…!!』
僕の声は虚しく加々美さんには届かない。
『って…今からって…!!』
ベッドから跳ね起きて風呂場へ向かう僕。
今は何かを考えるより行動するのが先なのだと体が動く。
ねぇ、夏稀。
僕はどうしたら
君を忘れられる?
逢いたくても
逢えないこのもどかしさは
何処に行けば消えてなくなる?
この家もあの道もあの店も
君との想い出ばかりで
僕はまだまだ次に
進むことは出来そうにないよ。
君は今、
何をして何を考えてるのかな?
To be continued…