紙ヒコーキ-9
「〜〜っ!?」
私は、せっかく元に戻ったのにまた真っ赤になってしまった。
すると彼が、にっこりと笑って、私の髪を優しく撫でながら言った。
「反省文書かないとな。日が暮れちまう。女の子を遅くに帰らせるわけにいかないしな」
「…でも、裕介がいてくれるでしょ?」
「…だな」
彼は、とても優しい笑顔を私に向けた。
帰り道、私は手を繋ぎながら、彼に尋ねた。
「そう言えば、あの日の紙ヒコーキ、結局何て書いてたの?」
「…廣瀬と、一緒に居られますように。って…」
ちょっと照れながら話す彼に、思わず笑ってしまった。
「…なんだよっ!」
「ん〜?同じこと考えてたんだなぁって思って♪」
―――あの紙ヒコーキは…、どこに飛んで行ったかな?
あの紙ヒコーキが、私たちを繋ぎあわせてくれたのかもしれない…。
…ね?裕介。