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距離〜佐山から見た視点〜
【青春 恋愛小説】

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距離〜千華から見た視点〜-3

とにかく頭の中は剛のことで一杯。




その間に他の男子から告白されることもあった。
自分で言うのもおかしいけれど、そこそこモテる方ではあるしね。


でも返事はいつも同じ。


「他に好きな人がいるの。ごめんなさい」

って。

勿論その好きな人ってのは…言うまでもない。




だけどその肝心の剛は…。

その性格もあってか何を考えているのかよく分からないし、私のこともどう思ってるのか全く読めなかった。
仲は確実に深まって来てるし、少なからず好意を持ってくれてはいると思うんだけれど。
だけど何より…。



他に特に仲の良い女がいた。



それが佐山幸。
あの女。

聞けば、先に声を掛けていったのは剛かららしい。





確かにそこそこかわいいし勉強も出来る。
はきはきしてて気兼ね無く誰とも話せるとか、気遣いが上手い子だとか、男子から人気があるとか、聞いたことがある。


だけど、あの女のどこが良いの?
剛とあの女じゃ合わないと思う。
ただの一クラスメイトでいいじゃん。


剛の隣にいるべきは私。
あの女じゃない。




それなのに二人はどんどん近づいて行く。
反りが合うのか何なのか分からないし分かりたくもないけど。
クラスが一緒だからか並んでお昼ご飯食べてるのを見たことあるし、剛にダンスを教わってるところを見たこともある。


それにあの女といつも一緒にいる美沙って子も気に入らない。
何かにつけて二人を絡ませようとしてるし。


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