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ennui-あんにゅい
【教師 官能小説】

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ennui-あんにゅい-1

非常事態だ…

たぶん、恐らく…

尋常ならない事態に私は直面したみたいだった。


私はイチカワナオミ。
…高校の英語講師
25歳…独身
あだ名はあんにゅい…



なぜ…
( アンニュイ )なのか…

それは生まれつき…
おっとりとした口調?
…からきたみたいだった。



[ アンニュイ ]とは…
フランス語で気だるいとか、退屈という意味らしい…

90年代。

冷めていて、あらゆる事に関して全く関心を示さないアンニュイな女が流行った…らしい。



私自身そんなつもりはない。

ただ、普通にOLになるのがイヤだったから教員免許を取って…

たまたま教師になってしまっただけの事…


こんな女が教師には向いてない。

教壇に立つにはあまりにも滑舌悪くて、スローで…

ただ…

救いだった事…
私の英語はある意味の緊張と陶酔から異様に早口になるので発音がきれいに聞こえるという事だった…



ところで…

いったい何が非常事態かというと…

夏休みの午後に新校舎のエレベーターに閉じ込められてしまったのだ。


しかも男子生徒と二人っきり…


まるで無粋な小説の安直な設定…


今日の守衛は高橋…なんとかさん。

おじさんで交代勤務の時、よくパチンコに熱中して遅れてくるという噂…


まだ気づかないところを見ると…


もういい…


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