遠恋ーえんれんー泪side2-6
「好きなんでしょ?美音さんのこと。」
「‥愛してます。とても。苦しいくらいに。」
「それならちゃんと伝えなきゃ。ね?約束よ?泪君は笑ってなきゃ。」
「ん‥ありがと。」
歌樹ちゃんは、どういたしましてって優しく笑った。
バイバイ。
10分前までの最低な僕。
美音が必要だって伝えなきゃ。
指輪を外しただけで、財布は忘れる、仕事は遅れる、雨は降るで散々な目にあっちゃうくらい僕たちは強く結ばれてるんだよって言いたい。
歌樹ちゃんありがとう。
好きな人を傷付けるプライドなんて、僕には必要なかったみたい。
早く帰りたい。
早く電話したい。
美音、待っててね。
他の人になんか目を向けないで。