「一生ダイスキッ☆」-1
あたしが一番困ってる事…それは、間違いなくアイツの事。
「みなみぃ〜!!!」
ガバッ!
走ってくるなり抱きついてきた。
「今日、俺部活で遅いんだぁ。だから今日一緒に帰れないの〜。」
「…いつも一緒に帰ってないデショ!」
「え?…実は淋しい?」
ドカッ!
私はお腹にパンチを入れた。
「痛くねぇ〜!」
奴はとても痛そうにそう言った。
――古屋圭佑
奴は今一番のあたしの悩みの原因。圭佑はモテるから、こんな風に付きまとわれる私はいつも圭佑のファンに睨まれる。
………ま、圭佑の事はカッコイイと思うし、実は好きなんだけど。これは内緒。だって、付き合ったりするの、恥ずかしいんだもん。
「来週、試合見にきてくれる?」
「え〜〜。」
「俺、ハットトリック決めるし!」
「無理無理ぃ」
「はぁ!?俺を誰だと思ってんだよ」
「けーすけ。」
「東高サッカー部エースの圭チャンだよ?…じゃぁハット決めたらなんかして!」
「いいよ〜。何がいい?」
「ん〜。。後で言う!約束忘れんなよ?」
「わかったぁ」
クシャ
そう言うと圭佑は私の髪を撫でて笑顔で言った。
「まじやる気満々なったw」
―――はい。
その笑顔、禁止。ズルイ。
圭佑は生活指導の先生にひっかかったので先に教室に向かった。
「ぉはッ☆」
教室に入ったら葉月がニヤニヤしながら近づいてきた。
「圭タンとおしゃべり、楽しかったでしゅかぁ?」
葉月のクセ。からかう時はいつも赤ちゃんコトバだ。
「あんだけ古屋クンが猛アピールして、みなみも好きなのになんで付き合わないの」?
う…。またこの質問。
「だって恥ずかしいんだモン」
「…あんた、17歳もなってそれは無いでしょ!!笑 古屋クンが可哀想だよ!」
「でも、圭佑ファンが恐いし……。。」
「あんた、古屋クンの彼女になりたくないの!?」
「………/////」
真っ赤になってるねが分かる。
圭佑の彼女になりたい。