電波天使と毒舌巫女の不可思議事件簿 ―堕胎編―-7
「……二人、〔堕胎の刑〕に……されちゃいましたね」
「くそっ!!」
「先輩、どうするんですか? しばらく……潜伏してた方がいいんじゃないかって、だって……天界やミュリエル様が本気で動いたら……」
「……まだ。まだ本気で動いてない。まだチャンスは……あるんだ」
「……先輩」
「小林真琴。……接触してみる。ミュリエルが直々に傍にいるんだ、何かあるんだ……絶対」
「……わかりました。接触なら、私が……先輩、」
「なんだ?」
「……消えないで、ください。神様の元に還るも、〔堕胎の刑〕に処されるのも……別れることになるのは、一緒ですから……産まれる前だろうが、後だろうが……死んだら、終わりです」
「……。ああ、お前もな……アキ……」