魔性の仔A-10
夜。
1日ぶりに帰った刈谷は驚いた。少女ばかりか、中尊寺も心配気に出迎えてくれたからだ。
そのことを中尊寺に聞いて見ると、
「だって、真弥ちゃんがあなたのことを大好きなのよ。だったら、私にとっても大事な人だわ」
「先生…真弥ってひょっとして?」
「ええ、あの子の名前よ」
刈谷は複雑な思いだった。少女を通じてとはいえ、中尊寺という人間と解り合えた事に。
だからこそ、1週間後には警察に届け出なければならないことが、尚更、辛く思えた。
夜。
夕食はちょっとしたパーティーだった。前菜に魚料理、それにパスタ、デザートというコース料理が食卓に並んだ。
もちろん、中尊寺の手作りで、刈谷はすべてを美味しくいただいた。
何より、彼女の料理に感心した。出されたワイングラスを傾けながら感嘆の声を発する。
「この食事といいワインといい…先生の意外な面を垣間見れて、私はびっくりしてますよ」
「人間嫌いな私にしては珍しい?」
「…い、いや、決してそんなつもりじゃ」
試すような中尊寺の言葉に、刈谷は困った表情を浮かべた。
「うふふッ、無理しなくてもいいわよ」
中尊寺は気にした様子もない。
「…云われるように、人との関わりは苦手だったわ」
そう云うと、真弥を見て目を細める。
「でも…真弥ちゃんと会って、人との交わりも必要だと感じたわ」
そんな答えが返ってきた。刈谷は思わず中尊寺の顔を覗き込む。真弥は気づかず、目の前の料理を一生懸命口に運んでいる。
「なるほど…云われてみれば、そうかもしれませんね」
刈谷は愛情たっぷりに真弥の頭を撫でた。が、当の本人は意味が分からず、頭を上げて2人の顔を交互に眺めた。
その表情に反応した刈谷と中尊寺は、同時に声をあげて笑った。
深夜。
「…う…ううッ…」
客間に呻き声が響く。刈谷は目を瞑ったまま表情を歪めた。──夢の中の出来事に。
彼は夢の中で幼い肢体を抱いていた。
「はッ…あッ!はあッ!…」
真弥は刈谷の身体に跨り、激しく花弁を突き上げるペ〇スに悦び喘ぐ。
刈谷は、その未発達な膣内の感触に酔いしれる。
「ああ…あッ!…はあ…」
両の掌は左右の尻肉を掴み、腰を振り上げる。刈谷は陶酔の中で真弥の双眸を見つめていた。