秘密〜出会い〜-5
「かっかいてません!!」
「じゃあ、その目の下のクマは何?」
私はハッと目の下を押さえる。
「こっこれは夕べ、友達と遅くまで電話してて…」
「俺、立ったまま寝る人初めて見たよ」
瀬田先輩は体を曲げて笑い出した。
私は顔を真っ赤にして瀬田先輩を睨み付けた。
「おい、陸…」
まぁ先輩が止めると、瀬田先輩は目尻を指で拭いながら笑うのを止め
「俺のこと陸って呼んでくれていいから、俺君のことなっちゃんじゃなくて『眠り姫』って呼ぶことにするわ」
っと言い出した。
「はい?」
私が驚いていると
「よろしくね、眠り姫♪」満面の笑みを見せた。
これが、瀬田陸との出会いだった―─