遠恋ーえんれんー3-4
「‥あたし泣いてないよ。」
「泣いただろうが、少なくとも5回は。」
こいつはエスパーか‥?
それとも‥
まさかストーカー‥!?
「そのどっちでもないですから。」
あたしの能内妄想はだだ漏れだったらしい。
ちょっと恥ずかしい。
「じゃあなんでよ?」
不思議。
ホントに不思議。
なんでこいつはいつもあたしのことがよくわかるんだろう。
「‥よく見てるから当たり前だよ。好きな子のことなら、これぐらいわかる。」
は‥?
今なんて‥?
「ねぇ‥今何て言った?」
「一度でちゃんと聞けよ。よく見てるから、好きだからわかるっつったの。」
「蓮?それさ‥茜のこと言ってんだよね‥?」
あたしは一応確認の為、聞いてみる。
今の話の流れだと、まるであたしのことを言ったみたいに聞こえたから。
あたしが好きみたいに聞こえる。
‥気持ち悪っ!そんなこと一瞬でも考えた自分気持ち悪っ!
蓮は軽くため息をついた後に、あたしの目をじっと見て言葉を発した。
「君のことを言ってるの。」
‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥。
「‥‥‥うそだぁーーー!!??」