囀ずり酔いしれ-4
「あっ、ぁあン!ふぁっ!は…りゅぅ…ん!」
「何?紗英さん」
花芯近くで喋られると息がかかってそれすら刺激になる。
行き過ぎた刺激が苦しくて悶えて身をよじる。
「ゃあ、な…まえ…っ、やぁ!ちゃん、と…!」
くしゃりと鶯の髪に手を埋めて懇願する。
「ぁ、ゃ、あ、ぁあ……ッん、はぁ、…はる、つぐぅ」
行きすぎた快楽にくらくらして、それでも鶯を呼ぶ。
――ねぇ、鶯。
――どうしたの?
――何があったの?
聞きたいことなんてたくさんある。
でも今は受け入れる、全部……鶯の全部。
今はそれしかできない。
「はるつぐ……もう、ちょうだい?」
「……ん」
ハルに押さえつけられるみたいに埋め込まれて、快感が身体中を走る。
入ってきたハルは熱くていっぱいに埋め尽くされる。
私のナカいっぱいにハルがいる。
動かないまま、苦しくて蠢く私のナカをなんとか抑え込んでハルに手を伸ばす。
首を抱き込んで、……何度も何度もなきすぎて掠れた声でささやいた。
「好きだよ、大好き、ハルがすき……やっとハルをくれたね…、うれし…」
今の私にはそれしか残ってない。
ハルに何があっても、私はハルが好きって気持ちしかないんだよ。
「紗英……ごめん」
私の上で迷子みたいな顔をした鶯にキスをねだって熱い息を耳に吹き込んだ。
「私のこと……好き?」
「好きすぎて…しにそう」
「……ありがと。なら、全部いいの」
繋がったままたくさんのキスをして、感じすぎてぐったりした体はそれでも貪欲にハルを求めてしまう。
……ハルが、鶯が、好きだから。
「私、鶯が好きだから……あ、あいしてるから、こんな欲しくて、や、…やらしくなれちゃうんだから…。安心して?」
いっぱいいっぱいな状況で精一杯青クサいこと言ってみたら、ハルはやっぱり笑った。
ちょっといびつな笑顔はそれでも安心した。
「わかった。安心する」
恥ずかしくてたまらなかったけれど、私の上で笑うハルを見たら、まぁ、いいか…って気分になった。
嘘じゃないからいい。
ハルが笑ってくれるならいい。