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Lesson xxx
【学園物 恋愛小説】

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Lesson xxx 2-1

翌日から榊先生の補習は、私にとってどうやって誘惑するかで頭を悩ませる時間ともなった。

先生は大人だし高校生を相手にするかどうか疑問。

先生の補習が始まる前にメイクをいつもより大人っぽめにしてみる。

「……化粧直し出来るぐらい勉強に余裕が出来たみたいだな」

開口一番がそれ!?

「おかげさまで」

うーん。失敗か。
ビジュアル面から攻めるのは無理なのかな?

あれこれ考えてると勉強の方が疎かになる。

それを見逃す先生ではなかった。

「神崎、何考えてんだ?もっと集中しろ」

ムッとした口調に私も言い返す。

「だってー。毎日毎日勉強でさ。楽しみないもん」

「それは自業自得ってもんだろ。付き合ってるこっちの身にもなれ」

フン!
自分の保身のくせにさ!

ここでちょっと閃いた。
要は既成事実があればいいんだよね?

「それはわかってんだけどー。でも少しは楽しみがあってもいいと思わない?」

下手に出た私に機嫌が戻ったのか先生も少し微笑んだ。

ふーん。
その顔はちょっと可愛いじゃん。
まぁ、よく見ればイケメンなんだよね。

「神崎の言う事もわからなくはないけどな」

かかった!

「でしょ!でしょ!だからー問題出来たら先生からご褒美ほしいな」

意味ありげな視線を送ると先生は苦笑いした。

「褒美って?」

緊張で喉が小さく鳴った。

「先生とのキス」

「………………!」

顔には出さなかったけど一瞬体がビクッってなったよ?先生。

「だめ…?」

机に付いたままの先生の手に私の手を重ねた。

「……本気で言ってんのか?」

「そうだよ。キスしたいの。先生と」

とにかくこれが第一歩。

少し目を潤ませて先生を見上げる。


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