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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? プロローグ「覗いてみタイッ!?」-9

「私が……触ると……ちゅ、射精しちゃうの? んぅ……、それじゃあ、部活のときとか……ちゅぅ、ヒドイんじゃない?」
 舌先を絡ませあい、露骨なキスを始める二人に、男子部員も里美も魅入ってしまった。
「先生、キス……んぅ、しちゃってるよ……むぅちゅ……、先生の、僕、ファースト……キス、なのに……」
「嫌?」
 唇を離し、オデコをちょんとぶつけて視線を合わす。
「う……、嬉しいです……」
 頬を朱に染めて俯くのもギャラリーにしてみれば予想の範囲。そして続く行為にも……。

 今ここにいる面々に共通すること。それは、意外にも全員異性を知らないという
事。
 知識ばかり先行して実体験に基づかない妄想は膨らむばかり。体験学習の機会もない必須教育は、実地でこなしたものからの口伝や印字された情報、たまに画像、動画で紹介されるも、どれもリアルが無かった。
 だからこそ、期待している。
 愛理と和彦のセックスに……。
「先生さあ、したいんじゃないすか?」
 悟の声はどこか上擦り気味だったが、それでも状況に飲まれて喉がからからで声も出ない里美より冷静であった。
「したいって何を?」
 唇の交歓を中座して彼を見る。おそらくファーストキスであろう行為に興奮しているのか、その声は若干の媚を含んでいた。
「セックスですよ、セックス」
「えぇ……それはまずいよぉ……」
 頬が朱に染まるのは、セックスに対する羞恥心からなのか、それとも好意を寄せる男子とのハジメテを迎えるにあたっての期待からなのか。
「だって、佐伯君、やだよね? こんな十も年上の女なんてさ……」
 ――しかも処女でしょ? 膜じゃなく蜘蛛の巣でも張ってるんじゃない?
 不謹慎な状況にあってそれを受け入れようとする顧問に、里美もいいかげん腹が立ってきた。
「先生のこと、好き……です。だから……です」
 俯く和彦の両頬に手を添え、上を向かせる愛理。そして首を傾げながら唇の端を少しだけ持ち上げ、パクパクと唇を動かす。
 読唇術など持ち合わせているはずもない彼らだが、大体の意味は分かっている。
 それだけに視線は和彦に集まるわけだが……。
「僕、先生のこと……好きです。だから、オナニーなんかじゃんく、ちゃんとセックスしたいです!」
 視線に後押しされたのか、和彦は普段見せたことが無いくらいにしっかりとした様子で宣言した。とはいえ、衆人環視の中での性行為なのだが……。

 ピンクのジャージの下にはグレーのTシャツとスプライトのブラが透けて見える。
 見た目高校生と見間違えられるほどの愛理だが、着痩せしているのか胸のボリュームはかなりあり、シャツを脱ぐと同時に周囲から感嘆のため息が漏れる。
「先生、オッパイでかいっすね……」
 ギャラリーの前で惜しむことも無く、スプライトのブラにしまわれた両の乳房を見せる愛理に、悟もたじろぎを見せ始める。
「うん。でも肩が凝るからやなのよね……」
 一度は言ってみたい台詞に里美は思わず自分の膨らみかけの胸元を見つめるが、愛理のを谷間というならば、自分のは丘程度もない。
「先生の……、触っていいですか?」
「うん。いいよ……、ん、……あぁ……」
 ゴーサインと同時に両手でワシっと掴み寄る和彦に、反射的に苦悶とも取れる声が聞こえだす。


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