……タイッ!? プロローグ「覗いてみタイッ!?」-5
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トランクスやブリーフに閉じ込められていた男子のシンボルの色、形はそれぞれで、初々しい赤い亀頭のものや、黒光りするもの、皮に隠れてピンクの先端を見せるものがあった。
それらはどれも項垂れていたが、荒い呼吸と連動して鎌首が持ち上がり始め、一人がロッカーから赤い布切れを取り出し、皆に投げわたすと、完全に勃起した。
――あれって皆のユニフォームじゃない。やっぱりオカズにしてるんだ。
ネームプレートを眺めたあと、その中身を想像してか鼻息を荒げる男子達。短パンを拾い裏返しにして大切な部分に当たる場所を舌で舐め始める。
「あっはは、くせえ、日吉のマジ臭うわ!」
一人が短パン片手に大笑いする。
「マジで? 俺にも貸せよ」
日吉綾は女子陸上部の一人。長距離走を選択しており、最近はペースを覚えるためにトラックを延々と走っている。その間は汗を拭くことも出来ず、結果的にユニフォームに汗が染み付いてしまう。
「あんなに可愛いのに臭いとか、ショックだわ」
ついこないだまでは肩にかかるセミロングだったが、練習の邪魔になるとバッサリ切り落とした綾だが、パッチリした目はどこか冷めた風を感じさせ、大人びている。
スタイルが良く、着替えのときなど同性であってもその豊満なバストを盗み見てしまい、自身のそれと比べてがっくりしてしまうほど。
「んでも、やっぱりいいな、日吉の……、すげ、いいわ……」
綾の汗の染み付いた短パンを被る勢いで顔に押し当てていた男子は、その黒光りする陰茎の先から粘り気のある汁を垂らし始める。
「おい、まだシコルなよ。ばれたら大変なんだから」
「へいへい、わかってますよ……」
ぶつくさと呟くと、その男子はピンク色の塊と整髪料のようなチューブを出す。糊のような液をサオに滴らせると、柔らかそうなゴムの固まりで陰茎を根元まで包み込む。
「あ、あぁ……、あぁ……」
苦しそうに呻いたあと、しばらくしてゴムをぐるぐると回しだす。
サオに滴らせた汁がクチャニチュと音を立て、次第にその動きを円滑なものにする。
「うぅ、やべ、キモチイイ。すげ、日吉、マジ、いいわ、クセーけど、日吉、あや、あや……」
――あの男は今、綾のことをレイプしているんだ。
名前は五十嵐真吾。普段から綾のお尻を見ており、部活中も何かと彼女に絡もうとする。綾はその下心に気付いているのか、軽くあしらっていた。
もっとも、今回のことが公になれば、彼らのラブストーリーも打ち切り必死。そう思うと、恋愛に縁の無い里美は少しユカイだった。
「なぁ、最近さあ、香山のなくね?」
まだ白さの見えるサオの子が呟く。
「え、そう? 別にいんじゃね、俺あいつ嫌いだし」
自慰に耽る男子に嫌いと言われても悔しくない。
「なに、お前あいつので抜きたいの?」
そして、抜きたいと思われても嬉しくない。
「いやさ、そうじゃなくて、前は普通にあったのに」
ただ、勘付かれているかもしれないと思うと不安だった。
ロッカーを片っ端から開けて衣類を取り出す男子。意外とずぼらな女子部員の未洗濯のユニフォームは彼らの自慰のネタ。
「あ、スゲーの見つけた……」
あら捜しをしていた男子が大きな声を上げて白い布をかざす。
ティー字の白い布。クロッチの部分がやや黄ばんでいるが、それには見覚えがあった。
試合の日に使ったサポーター。毛の処理を忘れた里美が急場しのぎにサポーターを穿いたのだが、普段あまり使わないせいか、着替えの際に部室に置き忘れてそのままになっていたものだ。しかも、あの日はオリモノが……。