女神ラブロリーナ-2
サムも仕事が定時に終わった。
明日は休日とあって、時間的に余裕がある。
家族思いのサムにとっちゃ、今夜の家族との団らんは貴重な時間と言えるだろう。
良い事だ。
上機嫌のサム。
ヤツの顔を見ていると、凄く穏やかな表情をしている。
サムを見てオレは
「羨ましいな」と、つくづく感じる。
サムとオレは同期だ。
ヤツは若い時からモテモテだったから、女には不自由しなかった。
色々な女性からアプローチされていて、ヤツはどのコがイイか?
…贅沢に悩んでいた。
結構、魅力的なコが多い中で…
強くアプローチをして来る1人の女性がいた。
彼女は周りの同性から攻撃受けたり、誘惑されながらもサムに対する思いを変えなかった。
そして彼女の努力が幸を奏し、サムのハートをゲット。
その女性が今の奥さん・スザンナ夫人である。
サムは家庭持ちの今でも結構、女性にモテモテなのだ。
対する、このオレ様はどうだ?
未だにオレ、独身。
結婚の予定?
全くなし。
彼女?
いない歴40年近く。
実はオレ、この年代になっても恋をした事がないのだ。
大体、女性に縁がなかったし。
若い頃だったかな?
友達がよく、街で女の子をナンパしていた。
しかし、オレは男として、恥ずかしいと思ってしなかった。
黙っていても、向こうの方からナンパして来ると思っていた。
これが良くなかった。
後々になって、自分の考えの甘さと自惚れをつくづく感じたものだ。
休みの度に、オレは街に出ては逆ナンパを期待して待っていた。
しかし誰も声をかけては来やしなかった。