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遠恋ーえんれんー
【二次創作 恋愛小説】

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遠恋ーえんれんー2-2

ちなみに泪の指輪の裏側には


Prefer me to the root of hair


って彫ってある。


「あたしを選んで。毛根よりも」


うん。
きっと泪が1番大切にしてるのは毛根なんだろうね。
まぁ、確かに将来ハゲそうな猫っ毛だなぁ。


あたしは毛根よりあたしを選んでなんてセリフ言った記憶ないけど、あたしにとってのチョコみたいに、泪にとって大切なものを考えて一生懸命彫ってくれたんだと思う。


つまりはあたしは泪の中で毛根と同じくらい大切なわけで。
なんかちょっと複雑だけど、この際気にしないことにする。


「美音ちゃん。右手の中指出して?」


4年前。
泪が沖縄に行く日、最後に会った時の泪の声がよみがえる。


「中指って‥ピンポイントで指定してきたわね。」

「良いから出してよ。早くー!!」

「うるせぇよ!!わかったわかった。これでいい?」


泪はニコッと満足げに笑い、あたしの右手を掴む。


中指に感じる、金属特有の冷たさ。


「‥‥‥‥。」

「‥美音ちゃんなんか言ってよ!嬉しい☆とか大好き☆とかさぁ。無言じゃわからないよ。ねぇ美音ちゃ‥‥美音?‥泣いてるの?」


そう。
あたしは泣いた。
とゆうかそんなレベルじゃない。
大号泣した。

「うぅ‥‥あ゛ぁぁ〜ん!」

「ねぇ‥もっと可愛い泣き方ないの?」


泪があたしの頭をワシワシ撫でながら困ったように笑う。


それから泪はあたしに指輪の説明をしてくれた。


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