今夜、七星で Yuusuke’s Time <COUNT2>-7
あーでも、好い。
上に乗せれば椿は勝手に腰を振る。
それもめちゃくちゃ好い。
俺の気持ちいいとこ、弁えているっつーか。
相性がいい。
凸と凹がピッタリ重なるだけじゃなくて、その隙間の全てが快楽に繋がっている。
どちらか片一方だけじゃなくて、互いに気持ちいい。
好いんだ。マジで
「椿さん、イキそう…」
「…そんなに腰動かさ…、あっ…だめっ…!!」
ばしゅばしゅ、ぢゅぷびゅ、ぱんぱんぱんぱん……
はしたない音を響かせ、快楽のバロメータを一気に駆け登る。
「ああああああっっっ!!!!!」
びゅ、びゅるるるるるっ
膨らんだ精嚢から白濁液が外へと噴射される。
スキンは白く濁り、膣内はヒクヒクと痙攣していた。
最後の締め付けはハンパ無かった。
放心したような様子に、同じ気持ちだと実感できる。
なんか
前言撤回、してもいいよな
こんな旨い体、一回きりなんて勿体ないって。
重なって倒れた後、ごろんと横たわり天井を見上げる。
椿サンの長い髪が腕に絡まり、俺は振りほどくように煙草を引き寄せた。
「…樹里さんに黙っとくから…また、来てよ」
フィルターをくわえて煙と一緒にそう呟いた。
同じ快楽を味わったなら解るはず。
絶対来る。
こんなに好いのを知ったら病み付きになる。誰でも抗えない。
「…いつならいいのよ」
「え?」
視線を移すと、上掛けを手繰り寄せて頬を赤く染める椿サンがいた。
「…いつなら、樹里みたいにユースケ君の夜をキープできるのか、って聞いてるの」
一枚取られたな。
俺より貪欲だったなんて、清純ぶってて気付かなかった。
「…今日土曜だし、土曜でどう? 次の土曜、店に来てくれればいいよ」
「…うん、いいよ」
そして口角を上げて俺は言う。
俺と椿の『理由』
「樹里さんには言わない。約束するよ」
唇を寄せ、軽く啄むキス。
人間、本性なんて計りきれないものだ、と椿サンをみて小さく笑う。
これから寒くなると人肌恋しくなる。今年の冬はいい暖房代わりだな、と。これから迫るクリスマスや年末年始に思いを巡らせた。
嘘と解っていながらの言い訳に、俺達は緩慢な願いを込めて溺れていった。