魔性の仔〜Prologue〜-5
「首をン〜ッと上げて」
背中を洗い終わり再び前へ。洗うための動きを見せると、少女は真似て天井を向いた。背中同様、わずかな力加減で刈谷は洗いだした。
首元から首筋、鎖骨の窪みへと渡って胸元に。タオル越しに伝わる感触に、刈谷の心は邪な。──じかに触れたい─感情が芽生えた。
少女の手を取る刈谷。小さく柔らかい指の腹、細い二の腕。まるで、繊細な細工物にでも触れるようにタオルが滑る。
──さて、これからが…。
刈谷の手からタオルが離れた。手に石鹸を包み、泡立てると少女の胸に触れた。
ふくよかな女性の乳房と異なり、しこりのように硬い弾力が指先を通して伝わる。
少女の両脇に手を差し入れた刈谷は、親指の腹で淡い色をした乳首をころがすように円を描く。
「…ん…うう…」
鼻に掛かる吐息が少女の口から漏れた。刈谷は喉を鳴らして唾を飲み込んだ。
手が少女の胸から離れた。石鹸を再び泡立てた刈谷は、彼女の足先からふくらはぎ、ヒザ、そして腿へと泡をこすりつけていく。
ぬめりに合わせ、掌で肌の滑らかさを確かめる。
「立ち上がってくれるか。オレの肩に手を置いて…」
少女は言われるまま座イスから立ち上がった。刈谷の肩に両手を掛けて。
刈谷は座イスに腰掛けた。泡のついた手を、少女の腹から下腹部へと伸ばす。溝おちからくびれたウエストを撫であげ、下腹部の柔らかさを味わった。
腰に当てたタオルの下、刈谷のペ〇スは反応してしまった。──青い果実を堪能して。
手は向きを変え、少女の恥丘から奥へと割って入った。
「…う…んん…」
刈谷は見た。少女の表情が切なげになり、頬が紅潮していくところを──。
風呂と食事も終わり、寝る時刻となった。ひと組しかない布団の中、少女は刈谷に寄りそって眠っている。
が、刈谷は眠れなかった。
──外国人の容貌とはいえ、紅い目の人種など聞いたことがない。そんな娘が何故、山奥にいたのか。
彼女の両親は何故、あんな人も居ない場所でこの娘を育てたのだろう──。
刈谷はしばらく考えていたが、やがて瞼を閉じた。
明日から起こることが良い結果に繋がると夢見て。
…「魔性の仔」〜Prologue〜完…