coloraffair〜みんなの気持ち〜8-1
僕の彼女は海が大好きだ。だから1泊2日で海に泳ぎにきた。彼女の家の周りには海がないのでこの機会に満喫しようということになったのだ。
昨日も海に行き、今日もまた海に行く。
昨日と同じく海に慣れている僕はいいところを見せようと親友と海で競争した。彼女は喜んでくれた。
本当に海が好きで、恥ずかしいが、僕のことも好きでいてくれてるみたいだ。
午前中はいったん引き上げ昼食をとり、また海に行った。少し波が荒かった。雨が降りそうな気がしたが、わざわざ彼女のテンションを下げるのも嫌なので砂浜でバレーをしたりして楽しんでいた。
すると大きな波音が1つした。それが合図かのように雨がどっと降ってきた。
僕たちは急いで泊まっているホテルに引き上げた。雨宿りはここしかないのだ。たしかに2時頃から降るとは言っていた。信用してもっと早めに彼女を海に入らせてあげればよかった。
彼女は4階にある僕の部屋からさっきからずっと海を見ている。よほど悔しいのだろう。なんだか泣いているようにも感じた。
結局止まず、帰りの時間が来てしまった。
駅に向かう途中彼女が立ち止まった。
「ねぇ、やや………それに千弥子に太陽君」
「どうしたの?」
「先帰ってて。用事できちゃったの」
「え!?」
そして美衣菜は走っていってしまった。
僕の予感だが、この夏はあきらめた方がいいかもしれない………。