coloraffair〜みんなの気持ち〜7-1
なんと、今僕たちは海にいる。いつものことだがアカの発言によりカラークラブでお泊まりをしようということになったのだ。
「夏といえば海」という声が多かったので、こうしているのだ。
「やっぱ8月ともなるといっぱい人いるねぇ。こんがりやけた美女ばっかりだ」「やっぱミドリの体がいいわね」
「ピンクだって負けてないじゃない」
「なんだ、ピンク。ミドリの体狙ってん」
アカがピンクに突き飛ばされた。
「やっぱ楽しいね」
「何して楽しんでんだよ、おめぇは」
「シロはおこちゃまね」
「いいもん、私は」
「もっとこそこそ言ってほしいですよね、ああいうことは」
「そうだな」
僕とムラサキは苦笑ぎみに話していた。
―海か……―
僕は美衣菜のことを思い出す。
―もう3ヶ月以上前じゃねぇかよ。馬鹿か、おれは―カラークラブでだいぶ薄れてきたが、美衣菜への気持ちはまだあった。
―すごいもんだな、おれも。ただ、今は………―
それからは思い思いに行動した。
アカとクロは海でガチンコで水泳大会を、ミドリ、シロ、ピンクは砂浜で、ムラサキはパラソルで寝ていた。
「久々ね」
「そうね、去年以来だもんね」
「何やる?」
「とりあえず、泳ごうぜ!」
―ん?―
海で本気で泳いでいるのは僕たちだけだと思ってたら、いたのだ。たった今すれ違ったのだが。
「やっぱ海なら泳がねぇとな、感心感心」
「おれたちだけかと思って不安だった」
「おれたちみたいに彼女なしなんだろうな」
アカと笑いながら話していたら女子3人と遭遇した。「お腹空いたねぇ」
「どうする?なんか食べにいく?」
「じゃムラサキも拾ってくか」
海の家に入ることになったが、ムラサキは来なかった。なので荷物持ちを任せた。
「あ、そういえばうちのクラスの浦野さんがいましたよ」
「へぇ、すごい偶然ね」
「海かぁ。似合うかもね」そう言いながら僕たち5人は海の家に向かった。
「おーい、美衣菜ぁ。おれのカバン持ってきてくれないかぁ」
―………真夏?―
「おーい」
「いやぁ、疲れた。全然勝てねぇの。陸で無理なら海でも無理っのはねぇだろ」「おれはまだ全然いけるぜ」
「でも早いよね、もう3時間もいるのよ」
「へぇ。早いものね。え!?じゃ5時近いの?」
「そうだよ」
「ピンク!早く部屋行くわよ!」
「そうね!」
「なんだい、カップルせいり」
ミドリのソフトクリームがアカの顔面に飛んだ。
「うわっ、ちょっと洗ってくる」
「なんだよ、みんないなくなるのかよ。シロおれたちも出るか?」
「そうだね」
海の家を出て僕とシロはムラサキの元へ戻った。
「やっと帰ってきましたか。僕もお腹減ってしまって……」
「行ってきて。私たち待ってるから」
「すいませんね」
「…………………」
「……………どうする?」「ね、どうしましょ」
僕たちは特に話すこともなく海を見つめていた。体育祭以来なんとなくシロを意識してしまい、2人だとどぎまぎしてしまう。