coloraffair〜みんなの気持ち〜7-2
「……………上着………着れば?」
「………え?」
「いや、別に、水着姿がどうとかじゃなくて、冷えてこない?」
「………そうだね」
シロが上着を羽織ると結局また沈黙に戻ってしまう。
だんだんと夕陽が見えてきた。
「…………遅いね、2人」クロからの返事はなかった。
「…………寝ちゃった?」クロはシロの肩に頭を乗せて寝てしまっていた。
「………ふふっ」
シロはほほえんで夕陽を見ていた。
―諦めるしかないかな―
顔を洗いホテルの部屋までタオルをとりに行ったついでにミドリたちが見ていたテレビ番組に見入っていたアカが遠くからクロたちを見ていた。
―おれにしては本気だったのに―
「早く行こうぜ」
「あ、うん」
「どうした?泣いてんのか?」
「ん?全然」
私は笑って答えたが、ホテルは滲んで見えていた。