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cure side-Rino
【学園物 恋愛小説】

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cure side-Rino-6

一緒にいても時折ぼんやりした風なあっくん。

理乃が話しかけると優しい笑顔で答えてくれるけど一体どうしたんだろ。

理乃といるのは楽しくない?
理乃はあっくんといるだけで、その笑顔を見るだけでホントに満足してる。

だけど、あっくんはそうじゃないのかもしれない。

理乃の気持ちを押しつけてるだけなのかな。
優しいあっくんは理乃を突き放せないのかも…。

「春日?」

あっくんの声に物思いから覚めた。

「えっ…?」

理乃の返事にあっくんは何か言いたげに口を開きかけたけど思い直したように閉じた。

「あっくん。……理乃に何か言いたいなら言って?」

理乃があっくんに何か我慢させてるなら悲しい。
あっくんが何を思ってるか理乃は知りたいよ…。

あっくんは理乃から目を逸らしてしばらく黙っていたけど、思い切ったように口を開いた。

「春日…。もう止めよう」

えっ?

「俺、春日に全然似合ってない。俺と春日なんて…変だろ?」

「理乃は…そんなの考えた事ないよ…。ただ、あっくんが好きで…一緒にいたくて…それがあっくんにはだめな事なの…?」

声が震える。
あっくんには理乃の気持ちが迷惑なんだろか…。

「…春日は俺のどこがいいんだ!?春日は俺を好きって言うけど…俺にはわかんないよ…」

あっくんは一気にそう言うと俯いた。

「理乃は…あっくんの笑顔を見た時、胸がキュンってなって…好きなんだって…。今はあっくんの事何にも知らないけど…もっと好きになるって思ってる」

自分の気持ちを説明するって難しい。
だけど、あっくんにわかってほしくて理乃は一生懸命言葉にした。


「俺…春日には俺じゃなくて、もっと似合うヤツがいるのに…それなのに何で俺なんだろって…。もしかして春日にからかわれてんのかなって…。そうなら俺立ち直れないよ…」

えっ?

もしかして…?

「あっくん…。それってあっくんも理乃が好きって事?」

理乃の言葉にあっくんは真っ赤になって小さく頷いた。


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