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憂と聖と過去と未来
【幼馴染 恋愛小説】

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憂と聖と過去と未来 4-8

やがて警察は、聖が目を覚ましたらまた話を訊きにくるとおじさんに伝えて帰っていった。


その後、しばらく沈黙が続く。


しかし、しばらくした頃、おじさんはあたしの肩をぽんと叩いて優しい声で言った。

「憂ちゃん?大丈夫?」
「あ…うん…」
「憂ちゃんは…その聖を刺した女性のこと、知ってるんだよね?どうやら、なにか事情があって苦しんでるようだ」
おじさんはあたしの頭を撫でながら、あたしに微笑む。

言わなきゃ…ちゃんと言わなきゃいけない。

「…おばさん、この間は嘘ついてごめんなさい。あたし、聖の彼女のこと知ってるの…んーん、知ってるなんてもんじゃない…」


あたしは黙々とこれまでの経緯を話した。

あたしが佐山さんを聖に紹介したこと。

すぐに聖は佐山さんと付き合うようになったこと。

そして、あたしはそれを不自然に感じていたこと。

なんとなく、佐山さんが怖い人だということを感じていたこと。

でも、あたしはやっぱり聖が好きだから、聖と同じ大学を受けたこと。

そして昨夜、お互いに合格したことを伝えてそれからすぐ別れたこと。


「ごめんなさい…あたしのせいだ…全部…聖がこんなことになったのも…全部…ごめんなさい!ごめんなさい…」

あたしは泣きながら謝った。

おばさんはあたしを抱きしめてくれたけど、それでもあたしはで謝り続けた。

体の震えは止まらなかった。


そして、急に気持ちが悪くなったと思った途端に、視界が暗転した。


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