フリースタイル5-6
ああ、
俺フられたのか。
まぁ分かってた事だけど。
結構キツいな……
これからライヴがあるってのにな……
「達也!?」
気づいたらカウンターの前にいた。
ナナが心配そうに俺の顔を覗き込んだ。
「はい、コレ…」
いつもドリンクを渡してくるナナが今日はハンカチを渡してきた。
そこで俺はやっと気づいたんだ。
自分が泣いてる事に。