僕らの関係 残るヌクモリ。-24
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「もう、幸太君、ゴメンってば……。機嫌直してよ」
コンビニでの出来事にすっかりへそを曲げた幸太は、まるで恵の恋人のようにその腕に寄り添い、美雪と距離を取る。
「ダメダメ、コウはこうなるとエッチするまで機嫌直さないから」
恵は彼の頭をよしよしと撫でながら、彼の腰に手を回す。
「じゃあ、丁度いいね」
「ふんだ、ユッキーなんか知らないもん」
「あー、そんなこと言っていいのかな? 恵に襲われちゃうぞ?」
「恵はそんなことしないもん!」
「いや……、襲うかも」
「え、だって、好きな人いるんじゃないの?」
「うん。いるよ。幸太も好きだけど、他にいる」
遠くをみる恵はどこか寂しげで、凛々しかった。もともと中性的な顔立ちの彼女が男物の服を着ていると、クールを売り物にするアイドルにも見える。男である幸太すら、その横顔に少し憧れに近いものを抱いてしまうほどだった。
「なんか妬けちゃうな」
「そうか? ふふ、じゃあ特別に抱きしめてやるよ」
ワイルドな物言いをされると、女の子がちょっと悪ぶった男に惹かれる理由もわかる気がした。
抱き寄せられて感じるのは女性的な柔らかさ。借り物のスカートの前が風もないのになびいてしまう。
「あーん、私も」
背後からは美雪がしがみ付くと、その勢いはさらに高まり、しっかりと捲れてしまう。
「あ、あの、二人とも……そろそろ離してくれないかな……、僕、我慢できなくなるし、恵のスカート汚しちゃまずいし……」
「我慢しろ、コウ。男だろ?」
「違うよ恵、今は幸太君じゃなくて幸恵ちゃん。我慢できないかもね」
イタズラっぽく笑う彼女は、わざわざめくれた部分に手をかけ、先端にぐりぐりとこすりつける。幸太はそれを避けようとするが、恵は切なそうな瞳で幸太を見つめ
る。
「恵? どうしたの?」
執拗に絡みつく手が恵の手で避けられる。代わりに腰に回された手から力を感じる。
「コウ……じゃない、幸恵か……」
戸惑う幸太をよそに、恵は彼の身体を強く抱きしめ、擦り付けるように動き始める。
「ちょっと恵、何する気?」
「……だから言ったのに。幸恵ちゃん。ちょっとだけ我慢してあげて。恵も私みたいなビョーキの子だから……」
「病気?」
一体何のことなのか首を捻るが、擦れ合う敏感な部分は容赦なく彼を高ぶらせていく。
頼りないスカートは既にめくれ、ブリーフのとんがる部分がが彼女の股にすっぽりはまる。