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未完成恋愛シンドローム
【同性愛♂ 官能小説】

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未完成恋愛シンドローム - Crazy Children --5

「・・・」
―あいつら・・。
軽く理不尽さを感じつつも、こっちの方に集中する。
「・・・・」
「ん?」
ゆーしが後ろをじっと見ている。
「・・・・・いーなー」
小声で呟くゆーし。
「・・・・・・」
ほんとにこいつらは・・・・・。


気を取り直し、カイトの顔を見る。
「さて、と」
そのまま、おもむろに鼻を摘む。
「んが・・・」
「・・・」
「ぐ・・・」
「くー・・・」
「・・・」
一瞬起きるかと思ったが、鼻呼吸から口呼吸に換えたらしく、また寝息を立て始める。
―ほう、いい度胸だ。
「・・イヴ、怖い」
横から聞こえたゆーしの言葉も気にせず、今度は口も塞いでやる。
「んむ」
「・・・」
「・・・」
「・・・・」
「・・・」
「・・・・・」
「・・・」
「んー!!!」
手のひらの下から聞こえる呻き声。
と同時にいきなり腕と脚が動き、ジタバタと暴れ始める。
「うわあ」
呆けたようなゆーしの声。
それを無視しつつ、更にカイトの口と鼻を塞ぎ続ける。
「ちょっ、イヴ」
「起きひんのが悪い」
―パタッ
『あ。』
さっきまで盛大に暴れてたカイトの腕が、力無く落ちる。
「やべ」
「・・・・・」
どないすんねんとでも言いたげなゆーしの視線を無視し、半分白目を剥いているカイトの肩を持ち、前後にゆする。
「カイトー、起きろー、殺すぞー」
「今一瞬殺しかけ」
「あ?」
物騒なことを言いかけたゆーしの方に顔を向けると、視線を逸らされた。
―宜しい。
「カイトー」
更に揺らす。
なんか、がっくんがっくんいってるけど大丈夫かこいつ。
「赤ん坊にこーゆーことして死なせたり障害遺したりした親の特集こないだやって」
「あ?」
失礼なことを言おうとしたゆーしの方に顔を向けると、またも視線を逸らされた。
―まったく
「しゃーない」
「?」
なおもまだ起きない(?)カイトに、往復ビンタを喰らわせてみる。
ベチッ
「カイトー」
ベチッ
「起きろー」
ベチッ
「ほらー」
「・・・・」
隣から視線を感じるものの、一応なにも言わないので放っておく。


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