Summer〜君がくれたもの〜[亜季編]-5
『暑い夏の物語』
暑い。クソ暑い・・・。紫外線だか赤外線だかしらないが、照らしすぎ。放射能汚染されるっつの。だいたいなんで俺はここにいる?涼みに来たんじゃないのか?そうだ・・・。
珍しく家の電話がなったんだ。ちょうど家に誰もいなかったから、仕方なく出てやった。俺あての電話だったから、まず間違いなく携帯にくる。友達関係なら・・・・
※「すぐに学校に来なさい。話がある」
30分くらい部屋でぐだ〜っとしてた。教師からの呼び出しなんてクソくらえだ。行く気などなかった。だからってシカトしておいていいものでもない。俺は腹を決めた。
学校まで5分ほど歩く。速攻で職員しつの扉をあいさつなしにあけたんだ。そこは涼しかった。
ウゼェ・・・。煙草が俺の体操着のポケットに入っていた。とるの忘れただけだ。なのになぜこんなにも怒られなければならない(涼しいからいいと言えばいいんだ。話しなんて聞いてないし)。
小一時間、職員室にいた。そのまま帰るのもしゃくだから、音楽室に行ったんだ(空調効いてるし)。
空いてねぇ・・・。鍵かかってやがる。
むかついたから、そのまま扉の前で待ってたんだ。鍵があくのを。
だから、暑い。そうだ、待ってたんだ。だからって、ここで帰るのもかなりの妥協だ。俺はアホか・・・(確認せんでもアホだ)。って自分で答えてもしかたない。
※「なに・・・やってんですか?」
天使・・・。ってのは言い過ぎか。でも可愛い。
和輝「ちょっと、プライドと肉体の限界とを比べててね・・・。亜季ちゃんは何してるの?」
亜季「なにって、部活ですよ。見ればわかるでしょ?」
後ろには、バンドのメンバーっぽい子達がいる。確かに。
亜季「とりあえず、扉開けますからどいてくださいよ」
和輝「りょーかい・・・」
俺は立ち上がると、後ろのメンツに視線を向けた。三人いたが、三人とも知っている。一人は中学が一緒だし、一人は同じクラス。もう一人は元カノ。俺は元カノと全員はいいお付き合いをさせてもらってるから、気まずくなることはないと思う。
俺は四人の後に続いた。