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Summer〜君がくれたもの〜
【青春 恋愛小説】

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Summer〜君がくれたもの〜[亜季編]-10

和輝「・・・。お前亜季ちゃんとどういう関係?」

悠木「裸の付き合いをした仲だ」

和輝「・・・・」

悠木「嘘だ。なんもねぇって。狙ってんのか?」

 複雑な気分だった。嫌だとは思えない・・・。でも、嬉しいなんて思わない。『ちがう』って否定してほしかった。

和輝「まさか。どうみてもみんなの二の舞だからな・・・。聞いてみただけさ」

 俺は、この時確信した。やっぱり俺は亜季が好き。大好き。それが、恋愛とかそういうのとは違うのかもしれないし、同じかもしれない。その答えはまだでそうになかった。

悠木「好きなやつとか・・・いるのかなぁ」

和輝「お前知らないの?」

悠木「亜季自身の話ってあんましないんだ。なんか知らないけどさ」

和輝「お前のネタが多すぎるんだろ」

 風呂場は笑うと反響してウルサイ。この時実感した。



 和輝は不意に立ち上がると、辺りを見回してからボーっと壁を眺めた。

和輝「この壁向こうにはみんながいるんだよな〜」

悠木「そりゃいるな」

和輝「行きてくない?」

悠木「なんで?」

和輝「なんでって・・・。あんな可愛い子が揃ってるなんて珍しいぞ?」

悠木「そうだけど・・・。涼子の裸ならお前みたことあるだろ?」

和輝「まあそうだけどよ」

悠木「わけわからんな」

和輝「そっか・・・。じゃ俺先あがるわ」

 なぜ じゃ なのかわからない。が、それを言葉にしようとした時にはすでに和輝の姿はなかった。素早い奴だ(そういう問題とは違う)。

 一人になって静かになった。おかげで隣の音まで良くきこえてくる。まさか本当に行ったりは・・・しないよな。奴だって馬鹿じゃない。

 考えてたら、のぼせそうになった。だから、早々に引き上げることにしたんだ。隣からはまだ話し声が聞こえてくる。何を話してるかまではわからなかったけど。




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