これって恋?-2
なんで?なんでみっくんが??
おんなしクラスだったからそりゃしゃべったこともあるけど、特別かまってくるってこともなかった。
え〜っあたし意識しちゃうじゃん!
いままで何人ともつき合ったことあるみっくんとちがって、あたし免疫ないんだからー!!
でも…
「高遠!おかしちょーだい!」
「ねぇねぇ高遠」
「たかとー!」
うれしくない訳ない。
あたしは道産子のくせにスキーが大のニガテで、ボードなんかもやったことなくて、整理痛とか女の子特有の理由をつけて参加しなかった。
一応ウェアは持ってきてたから親友のかなこと一緒に麓のベンチに座ってた。
「ねぇねぇ見てみなよ雫」
『ん?』
「みっくん、ヘンなお面つけてんだけど」
『あははっ何あれ!あんなお面どこで入手してきてんたろ!!』
それは、中華料理屋さんとかで売ってそうな、頭からずっぽりかぶるタイプのお面。
「あれ、目のとこちゃんと穴あいてんのかな」
『知らないよ〜!あんなん持ってないし!!笑』
ホントは、あたしは視力ワルい方なんだけどもっとずーっと上の方にいる時から気づいてた。
上はおとなしい水色で、下は紺のウェア。
みっくん、ボード初めてなんかな?や、お面つけてるせいで視界が悪いのかな?時々大げさってくらい転んでみんなと笑い合ってる。
すっごい楽しそう。
さっきまではキャップの上にゴーグルつけてたのに、いつの間にかお面の上にゴーグルつけてるし。
キャップ、どこ置いてきたんだろ。
ホントみっくんらしい。そのウケ狙いなとこ。
またあのお面つけたまんま滑りに行くのかな…