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『あたしのビョーキ』
【同性愛♀ 官能小説】

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『あたしのビョーキ』-3

 可愛らしい里奈はセフレにしよう。コウは処女をいただけば一途につくしてくれそうだし、乱暴にしても「愛しているから」といえば誤魔化せそうだ。
 でも、由香はどうだろう。いつもは控えめな彼女だけど、たまにしつこく食い下がるときがある。もしかしたらあたしの知らない一面があるのかもしれない。となると、結婚前提じゃないとセックスさせてくれないかもしれない。

「どしたの、ケイチン? エロイ顔して……」

 頭空っぽなわりに妙に勘が鋭い里奈は、たまに顔色と一緒に思考を読み取ってくる。

「なんだよ、エロイ顔って……、エビ、もーらい!」

「あ、ケイチンのドロボー!」

 エビの尻尾まで頬張るあたしに里奈が飛びついてくる。彼女の釣りあがった猫目と、端に笑みの浮かんだ桜色の唇はやはり可愛らしい。やれやれ、これじゃ二度美味しいよ。

***―――***―――***

「声出していこー」

「おー! ……ファイッ! オー!」

 四〇〇メートルトラック五周をきっかり十分かけてゴールする。ペース配分を知るためのトレーニングらしく、強豪校のわりに選手層の薄い我が西河内中では、伝統的に取り入れられていた。
 ちなみになんで選手層が薄いかというと、顧問の厳しい指導についていけず、バレーやテニスに流れてしまうから。
 日々筋肉痛に悩まされるし、アレの重い子なんか見てて気の毒になる。激しい運動のあとはごはんだって美味しくないし、休日も試合だ応援だで、結局バスケ漬けになる。

 あたしががんばれる理由は、得意のスリーポイントシュートが決まったときの爽快感。
 相手のディフェンスをものともせず、長身を活かしてゴールを狙う。特にリングにぶつかることなく、気の抜けたファサって音のあとに続く味方ベンチの歓声を聞くと、俄然やる気が出る。

 実は他にも一つ、邪な気持ちがあったりもする。 だってさ……ねえ? 考えてもみなよ。バスケってさ……女の子同士、身体がぶつかるんだぜ?

 もちろん、あたしも真面目に取り組んでるよ。
 小学校のとき、友達に誘われてから今日までの六年間、下心やら煩悩だけでこなしたわけじゃない。というか、それで出来るほどスポーツは甘くない。でも、周りの子の甘い体臭を嗅いでいると、不純な気持ちになるときがある。

 今年の一年の子は石鹸の匂いをさせてて幼い感じが可愛いし、ちょっと生意気な同級生の子はふろーらるっていうのかな? 高そうなシャンプーを臭わせてかなり背伸びした感じでエロイ。
 練習のときは「恵は三年にたいしても臆面なくぶつかっていく」なんて言われるけど、本当は憧れの先輩にヤンチャなことをしたいから。
 あたしはそれで自慰をしたことがある。
 初めてしたのは中学一年の冬だ。憧れの先輩である日野さんが初体験をしたとの話を聞いて、一人部屋でいじけていた。
 足を閉じていても自然とまたに手が行ってしまう。最初それがどういうことかわからなかったけど、身体の奥が疼くことで、それを擦っていくうちにわかった。
 日野先輩を架空のチ○コでガンガン犯すという低俗な妄想を浮かべ、人差し指に活躍してもらった。それはとても気持ちよかったし、痙攣を伴う刺激をけることでなんとかすっきりした。けど、そのあとで少し泣いた。

 その先輩たちもこの前の中総体でラスト。しばらくは練習に付き合ってくれるけど、夏休み前には引退する予定。切なくなるよ。ホント……。


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