途切れた時間。-1
随分と、あっけなく、
二人の時間が途切れた。
当たり前のように、
思っていた事が、
当たり前では、
なくなること。
僕は、
君の事が、
大好きで、
大嫌いだった。
五年も一緒に、
いたのにね。
僕も、
君も、
こんなに、
あっさりと、
途切れ、途切れ。
自覚がないままに、
時が、流れて、
三ヶ月が過ぎた、
ある雨の日に、
突然、
突然にね。
僕の両目から、
温かいものが、
零れ落ちて、
止まらなくなった。
どうして、
忘れられるなんて、
思ったんだろう。
どうして、
せいせいしたなんて、
思ったんだろう。
僕には、
君が、
必要で、
だから、
ずっと、
一緒に、
居たのに。
僕から溢れた、
塩辛い水分は、
空から落ちる水滴と
混じり合って、
地面に堕ちた。
もう一度、会いたい。
とか、
やり直したい。
とかじゃなくて。
失ってしまった事で、
失われた部分が、
恋しくて、
悲しくて、
どんなに、
求めても、
埋められなくて。
僕は、
ずっと、
ずっと、
ずっと、泣いていた。
雨が、止むまで、
ずっと、泣いてた。