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『久遠の絆~現代〜平安編~』
【二次創作 恋愛小説】

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『久遠の絆~現代〜平安編~』-2

〜杵築との因縁〜

昼休み、俺と汰一(たいち)、そして栞(しおり)が食堂で他愛もない話をしていると、『返してください!』という、悲鳴にも似た声が食堂に響き渡る。

声の方に目を向けると
吉川絵理(よしかわえり)が、高杉響子(たかすぎきょうこ)とその取り巻きに囲まれていた。

高杉は、吉川が汰一に宛てて書いた手紙を手にして、恐喝まがいの事をしていたのだ。

高杉はその場で手紙を読み始め、取り返そうとする吉川の頬を叩く。

俺はさすがに見かねて、高杉から手紙を奪い返し、吉川に返してやった。

『せっかく人が拾ってやったのに、その礼がこれかよ』

高杉のバックに控えていた不良グループのリーダー格・杵築悠利(きづきゆうり)が、話に割り込んでくる。

争いに巻き込まれた俺はやむ終えず、『かかってきな』と挑発する杵築と殴り合いをすることに…。
場数を踏んでいる杵築を相手に、俺は劣勢を強いられる。
しかし、俺が一か八かの勝負をしかけようとしたその時、女子生徒が教師を呼ぶ声がした。

その声の主は、万葉だった……。


〜失恋と嫉妬〜

放課後、体育館脇で話し込んでいた俺と汰一の前に、顔も服もボロボロになった吉川が現れた。

高杉達から報復を受けたことは、誰の目にも明らかだ。しかし、ヤツらが相手で、よくこの程度で……。

ハっと、俺と汰一は同時にあることに気付く。
高杉の報復の本命は教師を呼んだ万葉……!?

体育館裏へと走る俺と汰一。
そこには予想通り不良グループに囲まれた万葉が……。

意外にも激しい怒りを露わにした汰一が、止める間もなく奴らに殴りかかる。
『俺は……(高原のことが好きらしい……)』
万葉への想いを、怒りという形で表した汰一。

しかし、俺の背後には、そんな汰一と万葉に嫉妬と憎しみに満ちた視線を注ぐ吉川の姿があった……。


〜変わりゆく吉川〜

深い木々に囲まれた公園に、不思議な抑揚を持つ異国の言葉が木霊する。魔法陣、返り血を浴びた、見覚えのある少女……吉川。

今までで一番訳の分からない夢に、俺の目覚めは最悪だった。

その夢と符合するように、学校では吉川……絵理が容姿、性格ともに、昨日とはまるで別人のように変わっていた。


案の定、高杉達に目を付けられた絵理は、体育館裏へと呼び出される。

が、絵理を助けようとした俺は、そこで信じられない光景を目の当たりにする。

不良グループが、あえなく返り討ちにされていたのだ。
高杉を病院送りにしながらも、平然としている絵理。

一体、何が絵理をあそこまで変えたのだろうか……。



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