卒業-2
「ハイ、チーズ!!」
「やってくれんじゃん」
「サコシタだって派手に叫んでたろ。トモなんて校長の頭撫でたしな」
「今日で最後だし。なぁ、シュウ。さっきの写真くれよ」
「俺も」
「オッケー」
三年間お世話になった校舎を見上げる。
ボロいなんて言ってごめん。本当はさ、あんたのこと大好きだったんだよ。
おっきい家みたいでほっと出来た。
修学旅行から帰ってきた時思わず「ただいま」って言った。
母校ねぇ。上手いこと言ったもんだ。
俺らを育ててくれてありがとう。
俺らは今日、卒業したよ。
もっともっと、立派な男になったらあなたに見せに来ます。
バイバイ、無敵な俺ら。
俺たちは夕日を背負う校舎に、深く深く一礼した。
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