傷痕より誓いの口づけを〜for future〜-4
「結婚してくれる?」
「…っ、ん。喜んで」
答えきる前に交わした口づけは涙で濡れてしょっぱい
でもこんなに幸せに満ちて交わすキスは初めてな気がする
「流くんてさ、……意外とイジワルだったんだね」
「知らなかった?……一応愛ゆえに、だよ?」
「そんな愛、やだよ」
「……キライ?」
キライなんて嘘でも言えない私を知ってそんなこと言う流くんは、やっぱりイジワルだ。
「キライじゃ、ないけど……そういうトコは、好きじゃない、からね」
「ごめんごめん」
安心したからか、ゆっくりと押し寄せる眠気に呑まれてく。
「――寝ていいよ」
「う…、ん」
「起きて、元気になったらドレス変えに行こうな」
赤ちゃんのために腹んとこ緩いヤツな
頷いて眠気に身を任せることにした
「りゅーくん、オヤスミのキスして」
「はいはい」
もう不安にならない
―――このキスみたいに穏やかで明るくて、たまに騒がしい未来がきっと待ってる
あと少しで………未来の共に過ごすこれからを、誓う日がくる